ほしくずろぐ

日常と好きなものの話

特技は何かと訊かれたら

就職活動をしていた頃、履歴書やエントリーシートに「特技」を書く欄があった。これが得意です!と胸を張って言えることなんか無くて、どうしたものかと悩んだ覚えがある。そんな時、誰に相談したかは忘れてしまったけれど、楽器のことを書けばいいと言われた。

私は学生時代の6年間吹奏楽部に所属し、テナーサックスを担当していた。日々努力は重ねていたが、特段上手い訳でもないし、就職活動をしていた頃にはブランクもあった。そのような私が特技として楽器演奏を挙げるなど、おこがましいのでは…。そう話すと「プロを目指している訳ではないのだから、教わらないとできないことができる時点で、それは特技として挙げていいと思う。私はサックスを吹けない」と返されたのだ。確かに…と、腑に落ちた。

それから、履歴書やエントリーシートの特技欄には「テナーサックス演奏」と書くようになった。そして特技:テナーサックス演奏で勝ち得た(のか?)就職先で今も頑張っている。最終面接では、緊張を解すためか、特技について話題を広げられたのも良い思い出だ。

最近、姉と「特技は何かと訊かれたら、何と答えるか」という話をした。思ったことはハッキリ言うタイプの姉から「あんたは演奏上手いから、自信持って特技はテナーサックス演奏って言っていいと思うよ」と言われた。そうかなぁ…とやんわり返したけれど、内心とっても嬉しかったことをここに書き記しておく。練習しよう。